「全く新しいのに、なんともチュードルらしい。」
毎年のようにそんな素晴らしい新作を繰り出してくる、近年のチュードル。
そして今年も、期待を裏切ることはありませんでした。
チュードル:ノース フラッグ
そのノースフラッグと名付けられた新作は、極寒の地を旅する冒険家をイメージして生まれた、昨年のヘリテージ・レンジャーの続編とも言えるモデル。
ブレスレットと一体形成のケース、黒文字盤には12、6のアラビア数字とバーインデックスの組み合わせ。
そして特徴的なアロー型短針、9時位置にはパワーリザーブ表示。
その非常にモダンに見えるのに何処かとても懐かしく感じられる顔、これは恐らく、一時ビンテージ市場にて注目を集めたマイナーバリエーション、レンジャーII が下敷きとなって生まれたものと思われます。
チュードル:ノース フラッグ
モノブロックのステンレススチールから作られる、40ミリ径の程良いボリューム感を持つケースにはセラミックとステンレススチールのダブルベゼルが取り付けられ、伝統のねじ込み式のリューズと裏蓋は、過酷な環境に耐えうるタフネスと完璧な気密性を保証します。
そしてそのエンジンには、今年更なるチューンナップを受けたダイバーウォッチ、ペラゴスと共に、チュードルとしては1950年代以来となるインハウスムーブメントが採用されており、大きな魅力となっています。
チュードル:ノース フラッグ
ノースフラッグに与えられたインハウスムーブメントはCal.MT5621であり、ペラゴスに搭載されたCal.MT5612にパワーリザーブ表示を付加したもの。
キャリバーMT5621
地板のサイズがMT5612より直径にして2ミリ大きくなっており、2石多い28石の仕様となっていますが、他は基本的に同じもののようです、やはり仕上げは簡素に見えるものの、 70時間のロングパワーリザーブとCOSC公認のクロノメーターを所得したそのムーブメントは、高いパフォーマンスを発揮してくれるに違いありません。
チュードル:ノース フラッグ
伝統を継承しつつも新しいこのノースフラッグは、チュードルというブランドが持つポテンシャルの高さを再認識させるに十分な仕上がり、と言う事が出来るでしょう。