Apple WatchやAndroid Wear搭載スマートウォッチは、スマートフォンとの深い連携によって、時間の確認をスマホで済ませていた若い世代から、エクササイズやスケジューリングなどのアプリの機能を求めて使う人々といった、「新しい時計ユーザー」をカバーすることになる。
AppleはApple Watchの初期のキラーアプリとして、「アクティビティ」を用意した。本連載でも責任者のジェイ・ブラニック氏にインタビューを実施したが、新たにラボまで新設し、Apple Watchによる活動量の計測を研究するほどに力を入れている分野だ。分かりやすい進展状況表示のデザインにもこだわり、毎日時計を着けてもらうための“習慣”作りに取り組んでいる。
本連載でも繰り返し述べている通り、こうしたスマホメーカーのスマートウォッチの役割は明確だ。現在使っているスマートフォンとの組み合わせで最も高い性能を発揮するよう設計し、そのデバイスを身に着けることで、ブランドへのロイヤリティを高めようという考えだ。
iOSのスマートフォンとして現存するのはiPhoneだけで、そのiPhone専用のスマートウォッチとして設計されているApple Watchが、前述のアイデアを最も忠実に再現しており、それがスマートウォッチ市場で大きなシェアを集めている点は、iPhoneにとって好感すべき内容と言える。